不動産の管理者が頭を悩ませる原因の一つに、近隣住民同士のトラブルがあります。
そのなかでもよくみられるケースが「騒音トラブル」です。
そこで今回は、不動産管理をしている方、または不動産管理を検討している方に向けて、騒音トラブルの主な原因や対策方法、責任の考え方についてご紹介していきます。
管理不動産で騒音トラブルとなる主な原因とは
トラブルの原因となる騒音の種類には、「友人を呼んでの飲み会、パーティなどによる大声」「歌声や楽器の演奏」「洗濯機や掃除機などの生活音」「子どもが走ったり騒いだりする音」「ダンスやトレーニングなどの運動音」「ケンカの大声」などがあります。
仕事の都合などで早朝や深夜に行動せざるをえないライフスタイルの方も、生活音が騒音トラブルにつながるケースが多いようです。
生活するうえでは仕方のないようなささやかな音を騒音に感じてしまう人もいれば、無自覚に周囲の入居者に対し騒音によるストレスを与えてしまっている人もいます。
なかには騒音を訴えることでトラブルに発展するのを恐れ、クレームを入れる前に退去を選択してしまう人も。
理由のはっきりしない退去者が続く場合は、管理する不動産に騒音メーカーとなっている入居者がいないか気にかけてみましょう。
管理不動産で騒音トラブルが発生した場合の対策とは
不動産管理者は、入居者から賃料を受け取る対価として、入居者が安心して生活できる環境を提供しなければなりません。
そのため、管理する不動産で騒音トラブルが発生してしまったら、原因の追究と対策を立てる義務が生じると考えておきましょう。
対応せずに放置していると、場合によっては損害賠償を請求される可能性もあるので注意してください。
ただし、先ほども触れたように、騒音トラブルに関しては双方が被害者意識を持っているケースも少なくありません。
クレームが入ったからといって、本当に生活に影響がでるような騒音なのかどうかを、近隣住人にもヒアリングするなどして客観的に判断する必要があります。
また、騒音を出している本人はそのことに気づいていないケースがほとんどです。
騒音元の特定ができない場合などにも、まずはマンションのエントランスなどに注意勧告文を出して、建物内で騒音に困っている人がいることを認識してもらいましょう。
騒音トラブルを未然に防ぐために管理者ができる対策としては、こまめに入居者とコミュニケーションをとることや、目安箱の設置などがあります。