賃貸管理に付帯設備の修理はつきもので、過失による故障以外、修理費用は貸主が負担するのが一般的です。
入居者は原状回復義務を負っているので、基本的に勝手に修理や交換することはできません。
今回は、賃貸の付帯設備のうちコンセントが壊れたときの一般的な費用負担や、入居者が勝手に修理した場合の対処法についてまとめました。
賃貸管理物件でコンセントが壊れたときの費用負担
エアコンや水道などと違って、コンセントは壊れることが考えづらい設備です。
そのためコンセントが破損した場合、「貸主と入居者のどっちが費用負担するべきか」と判断に迷うケースも多いでしょう。
たとえば地震や台風などの自然災害によって賃貸の付帯設備が故障したら、貸主側の責任で修理しなければなりません。
ただしコンセントの故障は埃が原因のことも多いので、修理前に状況を確認することが大切です。
入居者が掃除を怠っていたためにコンセントに埃が溜まっていれば、不具合が起こるきっかけが自然災害であっても費用は入居者が負担することになるでしょう。
貸主と入居者のどちらが修理費用を負担するにしても、修理業者の手配は貸主側でおこなう点は留意しておかなければなりません。
賃貸管理物件で壊れたコンセントを住人が自分で修理したときの対処法
コンセントが壊れたときに、貸主へ連絡しないまま入居者が自分で修理してしまうことがあります。
あるいは自分の手には負えないので、業者を自己手配して修理してもらう場合もあります。
コンセントの不具合で多いのが、ショートです。
ショートとは、何らかの要因でコンセントが発熱、発火してしまう現象をいいます。
火災の原因になることもある現象で、火花が飛ぶので目にするととても焦ります。
そのため、貸主への連絡よりも先に業者を自己手配してしまうことも少なくないのです。
この場合、経年劣化であっても修理費の負担は入居者になる可能性が大きいです。
貸主は設備の修繕業者を決めていることが多く、たとえ領収書があっても指定業者以外の修理費の負担はしないのが一般的でしょう。
貸主が修理費用を負担するのは、あくまでも貸主が業者手配して修理をおこなう場合です。
入居者は賃貸借契約時に、部屋の原状回復義務と善管注意義務を負います。
勝手に修理した時点で義務の遂行が難しくなることは、理解しておく必要があるでしょう。