物件管理で悩ましいのが入居者間のトラブルです。
とくに特定の入居者の言動が常に問題になるような場合、ほかの入居者への影響を考えると早期対応が望まれます。
対処の仕方によっては問題がさらに大きくなる恐れがある入居者トラブルは、大家さんの悩みどころと言えるでしょう。
今回は、迷惑な入居者を抱えてしまった場合の大家さんの対処法について事例を交えてご紹介します。
賃貸管理者必見!実際にあった迷惑な入居者のトラブル事例
迷惑な入居者の事例として多いのが、騒音・異臭・ゴミのトラブルです。
騒音は昼夜構わず大声を出したり楽器演奏をしたりするなどが考えられますが、人の出入りが激しかったり深夜や早朝のバイクや車のエンジン音が問題になったりすることもあります。
異臭トラブルとゴミトラブルはつながっていることが多く、大量のゴミを部屋に溜め込むと、においだけでなく害虫が発生することも問題です。
ゴミに関しては、部屋に溜め込む以外にルールを守った捨て方ができないこともトラブルの原因です。
近年では、ペットが原因のトラブルも増えています。
ペット不可物件で犬や猫を飼っているのはもちろん、ペット可物件であっても猛獣や珍獣が逃げ出して騒動になることもあります。
これら近隣にとって迷惑な入居者の多くはコミュニケーションをとるのが難しく、住人が直接本人に注意したことが遺恨になって根深いトラブルに発展することも多いです。
大家さんの耳に入った段階では、すでに解決のしようがないほど人間関係がこじれていたことも珍しくありません。
迷惑な入居者への効果的な対処法と注意点
長期間にわたって家賃滞納が続いているのなら強制退去という方法も考えられますが、迷惑行動を理由に入居者を強制退去させることは難しいです。
入居者は居住権で守られているので、一度入居したら基本的に家主が一方的に退去を迫ることはできないと心得ておきましょう。
「どうやって円満に退去させるか」ばかり考えていても、良いアイデアは浮かびません。
近隣とトラブルを起こす迷惑な入居者に家主ができる対応としては、まずは話し合いの場をもつことです。
その際、感情的にならないように注意しましょう。
相手の態度が悪いとつい言葉がきつくなりがちですが、大声や脅迫ととられかねない強い言葉は、録音されると訴訟問題に発展したときに不利に働きます。
良好な空気を保ちながらも毅然とした態度で、トラブルになっている問題行動を本人に伝えて、きちんと現状を認識させることが大切です。