分譲マンションではトランクルーム付き物件は珍しくなくなりましたが、賃貸でトランクルームが設備されている物件はまだまだ少ないです。
今回は、賃貸管理をする際にトランクルームを設備することが空室対策につながるかどうかについてまとめました。
賃貸管理物件の空室対策①トランクルームの設置で収納問題は解消?
賃貸には収納が小さい物件が多く、借り手の悩みどころとなっています。
もしトランクルーム付き賃貸があれば、あらためてトランクルームを契約したり、季節ごとに離れた場所へ荷物を移動したりする必要はありません。
1Rや1Kなどの一人暮らし用物件の多くが収納問題を抱えており、空室対策としてトランクルームの設置を検討している大家さんが増えてきています。
トランクルームを設置する場合は、ニーズの把握が重要です。
家賃にトランクルームの利用料を含めても個人で別途トランクルームを契約するより安ければ、ある程度のニーズは見込めるでしょう。
反対にトランクルームを設置することで家賃が高くなれば、退去者が出るリスクがあります。
費用対効果の観点からトランクルームの設置に悩む場合は、オプションとして貸し出すことを検討すると良いでしょう。
空室のいくつかをトランクルームに割り当てる方法もあります。
物理的に空室が減るだけでなく、トランクルームを無料貸し出しできれば入居者は金銭的負担なしで収納問題が解消されるので、退去リスクも減らせるでしょう。
賃貸管理物件の空室対策②トランクルームの設置は利回りに影響?
トランクルームの設置は、言わば先行投資です。
全戸に設置できない場合は、オプションとして貸し出すと良いでしょう。
トランクルームは、駐車場の一角や空室を利用して設置するのが一般的です。
駐車場の一角であれば比較的大きなトランクルームが設置でき、空室利用なら室温調整できるのがメリットです。
利用料はトランクルームの大きさごとに設定しますが、個人契約よりも安く設定するのが一般的でしょう。
たとえば、全トランクルームの月額利用料が9,000円しかなくても、1年間にすると10万8,000円になるので、設置費用は数年で回収できます。
いったん荷物を収納したら頻繁に出し入れをしないので、トランクルームは安定した利用が見込めるのがメリットです。
トランクルーム付きをPRすれば、収納問題のない物件として入居希望者が増える可能性がありますが、トランクルームの設置が理由で空室が増えることはまず考えられません。
賃貸管理の立場で考えれば、トランクルームを設置することで物件価値は高利回りに転じると言えるでしょう。