賃貸不動産も、戸建て住宅などと同様に、経年によって直面する課題として「老朽化リスク」が挙げられます。
そのままにすることは、賃貸不動産のオーナーにとって、空室や収入減の不安にもつながります。
この記事では、老朽化のリスクと対応方法など、オーナーに役立つ情報をお届けします。
「2つの老朽化リスク」不動産オーナーが知っておきたいポイント
賃貸不動産の老朽化で、オーナーが知っておきたい2つのリスクがあります。
ひとつは、「稼働率が下がる」ことです。
老朽化すると入居者が集まりにくく、空室が増えて、稼働率が下がるといったリスクです。
次に、「家賃収入が減少」する可能性です。
たとえば、増加した空室に対して、稼働率を上げるために家賃を下げた場合、不動産経営の視点からみると、結果的に収入が下がってしまい、オーナーにとって必ずしもよい方法とはいえません。
また、老朽化はその間も進むので、根本的な解決とはならないのです。
「老朽化」に不動産オーナーがすべき対応をご紹介
賃貸不動産の老朽化に対して、オーナーがとれる対応法もご紹介します。
ひとつは、「リノベーション」による対応です。
リノベーションは、物件に新しい価値を付加するもので、入居者もより魅力を感じて、集客率のアップにつながるでしょう。
また、「建て替え」という選択肢もあります。
同じ土地で、老朽化した賃貸不動産を建て替える方法です。
建て替えでは、今の入居者ニーズをとらえた物件にでき、新築として募集をかけることも可能です。
早い段階で準備を進めることはリスクを軽減できるので、オーナーにとっても有利です。
不動産オーナーが老朽化対策をとる「判断基準」とは
老朽化に対して、いつ対応に踏み切るかはオーナーの悩みどころかもしれません。
判断基準に迷ったら、「築40年以上」であることは検討材料といえます。
築40年を超えると、アパートローンも完済しているケースが多いため、建て替えなどに取り組みやすく、現在のニーズをとらえた物件に変えていくことで不動産経営にも有用です。
また、賃貸不動産を所有するなかで、老朽化により「維持費や管理費が増加」したときも、対策を検討する判断基準といえるでしょう。
維持管理をしてかかった費用を回収できるか、建て替えなどで根本的な改善が必要かなど、タイミングの見極めはオーナーにとって重要なポイントですね。